はじめに
株式会社ベルアージュは、障害福祉サービス事業を通じて、利用者の皆様の豊かな生活と社会参加を支援することを使命としています。利用者・ご家族と職員の人権が互いに尊重され、誰もが安心してサービスを受け、また提供できる環境を確保するため、「カスタマーハラスメントに対する基本方針」を策定いたします。
基本方針
私たちは、利用者一人ひとりの尊厳を大切にし、個別のニーズに応じた質の高いサービス提供を目指します。利用者・ご家族からのご意見・ご要望には誠実に向き合い、サービスの向上に努めます。
一方で、カスタマーハラスメントに対しては、職員の人権および就業環境を著しく害するものとして、毅然とした態度で対応し、組織的に取り組みます。
カスタマーハラスメントの定義
利用者、ご家族、その他関係者からの以下の要素を満たす行為をカスタマーハラスメントと定義します:
- 優越的な立場を利用した言動
- 不法行為に該当、または該当しかねない行為(不当行為)、あるいは義務のない対応や社会通念上相当な範囲を超える要求(不当要求)
- これらにより職員の就業環境が著しく害される行為
対象となる行為例
言動による加害
- 暴言、大声での威圧、人格否定、差別発言、誹謗中傷
- 威嚇行為や明示・暗示を問わない脅迫的発言
- 職員個人への攻撃的言動
過度な要求・拘束
- サービス内容や契約を大幅に超える要求
- 長時間にわたる拘束や面談や電話での一方的かつ過剰な要求
- 同じ内容の繰り返しクレーム
- 職員の私的連絡先要求や私的な関係の強要
物理的・性的加害
- 暴行、器物損壊などの粗暴行為
- セクシャルハラスメント、不適切な身体接触
- 盗撮、つきまといなどのプライバシー侵害
業務妨害
- 他の利用者のサービス利用を妨げる行為
- 職員の業務遂行を著しく阻害する行為
- 虚偽の風評流布、SNS等を通じた名誉毀損行為
※上記は例示であり、カスタマーハラスメントはこれらに限定されません。
福祉サービスにおける特別な配慮
利用者の障害特性や疾患による行動については、まず適切なアセスメントを行い、支援方法の見直しを検討いたします。ご家族の心理的負担や介護・療育疲れについても理解し、必要に応じて適切な相談窓口や支援機関をご紹介いたします。
なお、障害や疾患の特性とハラスメント行為との区別が困難な場合は、第三者機関の助言も受けつつ、慎重かつ多角的に判断いたします。
カスタマーハラスメントへの対応
カスタマーハラスメントに該当する事象が生じた場合、以下の対応を行います。
段階的対応
- 初期対応:丁寧な説明と理解を求める対話
- 継続する場合:書面による注意・警告、複数職員での対応(対応経緯を記録・保管)
- 改善されない場合:利用契約の解除、関係機関への相談
- 緊急時対応:悪質な言動および犯罪行為に対しては、職員と利用者の安全を最優先とし、警察などの関係機関に相談のうえ、厳正に対処いたします。
外部相談機関
- 市町村障害福祉担当課
- 基幹相談支援センター
- 警察署(緊急時・犯罪行為の場合)
継続的な改善
本方針は、法令改正や社会情勢の変化、実際の運用状況を踏まえ、定期的に見直しを行い、より良いサービス提供環境の構築に努めてまいります。
制定日:令和7年8月1日
※本方針は、厚生労働省発行の「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(令和5年3月)」に基づき策定しています。